人生初労働

人生初の労働となるアルバイトが終わった。それは毎週月火木金曜日午前6:00〜9:00のミニストップでの接客・販売であった。

期間は3月15日から始めて本日4月15日までの一カ月間となった。

本来は今年一年間の予定であったが所用により急遽一ヶ月となってしまった。

 

ただでさえ労働時間の限られている留学生を積極的に雇うという方針のためシフトのやりくりに頭を抱えていて、さらにこの新学期が始まってシフトに入れる人が減っている、このタイミングで辞めるという我儘を許していただいた店長に心より感謝申し上げます。

 

ここでは今までの僕の人生で最も遠くにあったであろう労働という経験を通じて気づいた己の特徴について雑多に、思いつきで書いていこうと思う。

 

・言われたことをこなすのは得意

これは二週間目くらいから始めたホットスナック(FFと表記されていたので以後FFとする)作りで気付いた。基本的にFF作りというのは作る量、作り方、並べ方など諸々がすべて予め決まっている。なので従業員はひたすらこれに従って作業を行えば良い。しかも、朝は二人体制で片方はレジだったりを担当するので完全に自分一人のリズムで作業を進めることができる。これが僕にとって都合が良かったのだろう。存外楽しむことすら出来た。初めて作ったときは相方に見守られつつであったので記憶していないが、それからはすべて作り終えるまでにどれほどの時間を要したか、毎回確認していた。初めに記録したときは37分であったと記憶している。一番早かったのは昨日で24分だ。約三週間で13分の短縮に成功した。

ある食材を揚げている間にどれだけ別の食材をレンジで温めることができるか、どの食材を一緒に揚げると時短出来るかなど、如何にロスタイムを少なく出来るか工夫の余地があってなかなか楽しめる。

ちなみに一カ月働いて今日初めて一つの油槽で二種類のFFをそれぞれのタイマーをセットして作ることができるのを知った。これをもっと早く知ることができていたら10分台も記録することができたかもしれない。

余談だが、今日からはFF販売の仕様が変わり、作る量が大変多くなったため競技として単純な比較が出来なくなったので記録を伸ばすことはならなかった。

さらにもっと細かいことを言うならば、今までチキンキエフという商品を一つ作っていたのが今週から僕の働いていた店舗では販売を辞めたのでそのチキンキエフ一個分の時間を考慮しなければいけないが、恐らく大した差にはならないであろうからここでは無視させていただく。

もしFF作り日本選手権があれば全国にはどんな猛者がいるのだろうかと想像することもあった。

一回くらいはFF作りをやってみてほしい。

マニュアルに従うというのはシステマティックである。

 

 

・やっぱり挨拶が苦手

THE・コンビニの仕事といえばレジ打ちだ。

ことミニストップに関していえばセミルフレジとなっており、手作業はお客さんの持ってきた商品のバーコードを読み取り、数回レジのボタンを押すだけだ。だが、挨拶はしなければならない。

「いらっしゃいませ。ありがとうございました。」

いくらレジのスピーカーが挨拶をしても人間も言わなければならない。

僕は元来挨拶が苦手だ。理由は定かではない。気付いたときには苦手であった。

挨拶のどこが苦手であるか。

いつ言葉を発したらいいのかよく分からない。

どのくらいのトーンで言えばいいのか分からない。

そんなことを考えているうちに好機を逃し、また声帯も固まる。

こんなところだ。

先ほどマニュアルについて述べた。挨拶だってコンビニはマニュアル化されている。いつなにを言うのか。だけどもどうしてもうまく要領が掴めない。固まってしまう。なので独自に、お客さんがレジ袋に手を掛けたら言おうなどと事前に決めなければ言うことができない。もし何か予測が外れてしまいその機会を逃したりなどすればもう対応出来ずに結局、無言のまま終わる。

これだけは一カ月の間で全く成長しなかった。

基本中の基本であろうに、

 

 

・夜早く寝て朝早く起きるのはそう単純なことではなかった

僕がアルバイトを始めた理由の大きな部分として生活リズムの改善、朝方の生活を求めたというのがある。だから六時九時だ。しかし、予想していなかった事態が起きた。僕は朝が早い生活ならば夜も早く眠れるものと思っていた。

悲しい現実、眠れない。

朝六時開始ならば五時半には起きたい、さらにシャワーも浴びたい日などは僕が潔癖症なのも加担して最低四時には起きていたかった。しかし十一時になっても眠れないことはザラであった。さらに僕は睡眠が長い。よって一日に五時間睡眠を二回取るというようなことになった。これは全く想定外であった。本来なら眠っているタイミングで無理矢理起きなければならないというのは本当にキツかった。三十分から一時間布団でモゾモゾ何重にも掛けたアラームを浴び続けていた。

ただ、長時間の昼寝を必要とするとはいえ、朝起きている、ある程度活動することが出来るというのは社会的健康には良かったと思う。

次アルバイトをするとしたらもう少し遅くブランチくらいでも良いかもしれない。六時九時は睡眠のストレスで早死にしてしまう。

 

 

・精神状態は安定していた

改めて振り返ってみて、なんだかんだこの一カ月精神は安定していたのではないかと思う。

それは僕の働いたミニストップがかなりホワイトな職場であったというのが大きい。僕はここ以外で働いたことがないので比較などは出来ないが、近くは小学校や神社などがある大きくいえば仙台駅東口であって程々に都会で治安はいいのでお客さんも変な人はいないし、店長の人柄も初めて働く身であっても大変安心のできる優しさがあった。時間帯の被っていた従業員も軽く雑談などのある、いいドライさであった。

 

 

初めてのアルバイトととして本当にいい経験であったと心の底から思える。

たった一カ月で辞めることになってしまい大きく迷惑をかけてしまったのでそこは本当に申し訳ない。

 

マイペースに生きていこう